丹後新聞部

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2021.07.08

「しましまファーム」初のイベント開催!


  

2021年6月27日の日曜日。朝からの小雨も見事なタイミングで降り止んで、畑の種まきイベントが開催されました。新しく発足したプロジェクトの舞台は、網野町島津地区。

地区の小学校や交番、保育所に囲まれた場所に位置する約300㎡の畑が「みんなの集い場になる場所に」ということで、新たに地域の有志によって「しましまファーム」として活かされることになったのです。

しましまベースの手で始まったプロジェクト

催しの発起人はこちらのメンバー、通称「しましまベース」の皆さんたち。所ジョージさんが主宰する世田谷ベースのように、好奇心溢れる人たちの集い場を島津へ創り出していかれることでしょう!

人間よりも、センターを陣取る ”ヤギ” が気になりますよね・・・

お気持ちは重々承知。後ほど詳しくご紹介します!

その前に「しましまベース」発足の経緯をご説明すると「島津地区への移住を促すためにWEBサイトを作りたい」と島津区長さんから丹後暮らし探求舎へ依頼があったところから、プロジェクトが始まりました。

区長さん達との相談を重ねた結果、地域外からの移住を促すためにも「WEBサイトを作るためにも、まずは今住んでいる人たちが、地区の魅力を知ることが大切だよね」という話となって、住民アンケートが実施されました。小学5年生以上の住民を対象に「島津の良いところ、自慢したいところ」等を質問するアンケートを実施した結果、「地域がより良くなるために、何かやってみたい」と約20名からの署名が集まり、有志で”しましまベース”のチームが発足されたという訳です。

こうして島津の地域づくりに関する有志が集まりワークショップを重ねた結果、特に賛同の声が多かったテーマは「地区の子どもたちのために、何か行動したい」ということに。そこで注目を集めた場所が、登下校の通り道に位置する、この春まで使われていなかった畑だったという訳です。


所有者さんから畑を借りて、使われていなかった畑を再び耕し、苗を持ち寄って植え付けて、休憩用のベンチを作り・・・と展開の早いこと! まるで部活動のように、メンバー各々が得意な技術と知識を持ち寄って、居心地の良い場所となるために活動中されています。さらに、チームの理念に共感して、畑は所有者さんから無償で提供いただけることになりました。

地域の方たちのヤル気が行動として表れて、ほんの数ヶ月前まで使われていなかったとは思えないほど、畑には季節の植物が生き生きと育っているのです。

こうして耕された畑で「地区の人が集う機会を設けよう」とのことで、今回のイベントが企画されたという経緯です。冒頭のチラシも島津在住のデザイナーさんによって制作されました。

メイン企画「ひまわりオーナー制度」


今回のイベントでのメイン企画は「ひまわりオーナー制度」。

20区画ほどに割り当てた畑に、ひまわりの種を蒔いて、お名前プレートを立て、見守ってもらう試み。下校途中や休日にお世話に通ってもらって、ひまわりを見守り、育ててもらいます。ひまわりをきっかけに、しましまファームへ足繁く集ってもらう機会をつくります。

ひまわりの種は、京都府警察が開催する「ひまわりの絆プロジェクト」に関連して、無償で提供されました。こちらのひまわりの種は、交通事故で命を落とした小学生が生前、大切に育てていたひまわりから種取りをして増やしたもの。

受け継いだひまわりを育てながら、交通安全と命の大切さについて考える啓蒙活動「ひまわりの絆プロジェクト」が続けられています。

「ひまわりの絆プロジェクト」の主旨について島津駐在所の駐在さんからの説明を聞いてから、皆で種まきを実施。想いの詰まったひまわりの成長を大切に見守りましょう。

自分たちが種を蒔いた区画には、自分の名前を書いたプレートを掲げます。

ちなみにこちらのプレートも、畑の掲示板も、地区の木工屋さんからのご提供。

親子でプレートに名前を書いて、デコレーションして、ひと盛り上がり。

そしていよいよ種まきです。

もしかして、人生初の種まきかな?


種を蒔いたら、水やりまで。ひまわりをきっかけに、大人も子どもも、しましまファームへ集う習慣が生まれますように!

しましまファームにはジョウロが置いてあるので、また登下校の途中にも皆で水をあげて、ひまわりを育てましょう。花咲き誇る季節が楽しみですね。

季節ごと楽しめる計画の畑

今回のイベントで作付けしたのは、ひまわり畑だけではありません。

ひまわりの季節が終わった秋の楽しみとして、「コスモス畑」の種まきと「さつまいも苗」の定植もセットで行いました。

コスモス畑には、花咲じいさんになった気持ちで、いっせいに種をばら撒き。

「咲いてね〜」とおまじない付き。

大人たちも、せっせと種まき。


隣の畑には、さつまいもの苗を定植。こちらの苗も町内の農家さんから無償提供いただきました。地区のお母さんから植え方を教わりながら、一人ずつ苗を植えていきます。

想像以上の参加があって畑が手狭になってきたので、大人たちはクワを振って急きょ作付けエリアを拡張。

秋にはコスモスのお花見とさつまいも収穫の楽しみができました!見ても楽しい、食べて美味しい畑になると良いですね〜。

アイドル登場、ヤギのやっくん

さて、冒頭にも登場していたのはヤギのやっくん。

このやっくんは、丹後町にある「碇(いかり)高原牧場」からレンタルされてきたヤギの男の子です。

しましまファームに親しんでもらうために、一週間ほど出張して、近隣の草を食べてもらいました。

やっくんの好みは、ヨモギ、スギナ、そして、繋がれている柿の木の葉っぱ。数日間やっくんと触れ合ってきた子どもたちは、好みの葉っぱをよく知っていて順番に餌やり。


ムシャムシャと食べ続けるやっくんと、はしゃぐ子どもたち。

やっくんの滞在期間中は、近隣に住む駐在さんがお散歩などの世話をして下さいました。

イベントの翌日、役目を終えたやっくんは故郷の牧場へ帰ってしまったけれど、また人が集う日には来てくれるかも!? それまでに、また柔らかい葉っぱも芽吹いてくることでしょう。

大はしゃぎのモバイルハウス滑り台


こちらにも、子どもたちの人だかりができていました。

大人気を集めているのは、島津在住の元地域おこし協力隊・稲本さん達によって制作されたモバイルハウスの滑り台です。

お兄さん達のマネをして、勇気を振り絞って挑戦する子たちまで。


親御さん達は、写真を撮りながら見守り係。

子どもたちは永遠に遊びそうなほど夢中になっていました。


小学生から保育園の子どもたち、未入園のもっと小さい子どもたちまで、垣根を超えて一緒に遊びました。


さいごに集合写真を撮って解散!

次に全員集合するのは、収穫イベントのタイミングです。

秋の収穫イベントまでの間、皆で水やりに来て、地区の皆で子どもたちを見守るような習慣が育まれますように。ひまわりやコスモス、さつまいもの成長と共に、しましまファームの展開をお届けしてまいりますね。

しましまベースの皆さん、おつかれ様でした。

「こんな地域をつくりたい」と旗印を掲げて、集い、できることから始めていくこと。

自発的に行動が起こされるチームだからこそ、今後の展開が益々楽しみです!

丹後暮らし探求舎でも、今後の活動を引き続きサポートしてまいります。