丹後人図鑑

Interviews

『 戻ってきたからこそ感じる、暮らしや仕事の広がり 』

映像ディレクター/CGデザイナー

藤原 徹也 さんTetsuya Fujiwara

Uターン 丹後人歴:18年+2017年~

京丹後市峰山町出身。
奥さん(埼玉県出身)とお子さん2人で東京からUターン。
ニックネームは”てっちゃん“。東京のweb・映像制作会社 VEJ(VISUAL AND ECHO JAPAN)に所属しながら、
網野町のシェアオフィスにて、リモートで仕事をする
テレワークという働き方をしています。体は厳ついですが、
穏やかで優しい兄貴分的存在です。

東京でずっと子育てをするというイメージがもてなかった。

大学進学を機に東京に進学・就職し、35歳の時にUターンしました。

30代になり、先の仕事が見えるようになってくると、50代、60代になっても、東京でこの仕事を同じようにやり続けることを、前向きに捉えづらくなりました。
子供が産まれ、子育てが始まると、ずっと東京で働き続けるというイメージがさらに持ちにくくなったのですが、そんな中、妻と今後について話をしていくうちに、京丹後へのUターンを後押ししてくれるようになりました。

当初は別の職種への転職や起業、同じ職種の制作会社と幅広くリサーチもしていましたが、その前年から会社がテレワークという働き方を山梨でも始めていたこともあり、テレワークという形で帰って来ることが出来ました。

電車に乗っていた通勤時間は家族と過ごす時間になりました。

Uターン後、片道1時間の通勤時間は15分になり、仕事から帰ってきた後は、子ども達と一緒にご飯を食べ、お風呂に入って寝かしつけまで、家族の時間がしっかりとれ、プライベートが充実するようになりました。

休日は、東京ではショッピングモールやお金を払って遊ぶ場所に行っていましたが、近所を含め知っている人に出会うことはほぼ無く、家族・友人以外にコミュニケーションをとることはありませんでした。 丹後では地域イベントが多いので、家族でよく参加したり遊びに行ったりしています。その際、リラックスして話せる相手が増えてきたことも嬉しいなと感じています。また、身近に海や山など自然があるので、家族や友人と春夏秋冬を感じられるような遊びや体験を楽しんでいます。

役割分担がしっかり決まっていた働き方が少し変わった。

映像やCGの仕事はチームでやることが多く、一緒にやってきた人間関係と仕組みがあるので、京丹後に職場をずらしても東京にいる時と同じように働けています。ただ、変わったなと思うのは、京丹後にオフィスを構えてからは、自分からどんどん前向きに動いていく半分フリーランス的な働き方に変化しています。

例えば、丹後学という中学2年生の授業で使われる、丹後の地域魅力発信映像の製作やHP制作を依頼され、ヒアリング・構成・撮影調整から映像編集、CGまで東京のチームと共に制作しました。 東京にいるときは、役割分担が決まっていることが多かったのですが、新しいことにチャレンジしていくことや役割を広げていくことで、仕事に対する新しい発見が出ているので、学びが多くやっていて楽しいです。

高校生までのときより今丹後での暮らしが楽しくなった。

丹後学の映像制作は嬉しい反面、責任重大だと感じて臨みました。自分の学生時代は情報がありませんでしたが、丹後ちりめん、機械金属業界の概要や製法、どのような想いで仕事をしているかなど、知識として入っていると、もっと詳しく話を聞いてみたいなと思うことができるし、将来への選択肢のひとつになる。まずは知って興味をもってもらうことが大事だと考えています。

高校生の時、親からは丹後ではあまり仕事が無いと言われ、東京に進学する際には将来戻ってくるつもりはありませんでしたが、(若いうちはやはり都会は刺激が多く楽しいですしね。)

年齢とともに生活スタイルが変わってくると、丹後の魅力を再度感じ、18歳までのときより楽しくなりました。住んでいる地域の神楽に参加することで近所の人含め、幅広い年代の人とコミュニケーションとることが出来るようになり、人との距離の近さが楽しいです。

テレワークは関係性づくりや地域を知ることに集中できる

生活と仕事を同時に新しくスタートさせるということは、ペースを掴むまで時間がかかりますが、テレワークというスタイルは、仕事が途切れず、生活が担保されているので、人間関係づくりや地域を楽しむということに注力できることがメリットだと感じています。家族を持っている人は特に不安が減ると思います。またリスクが低いので家族を説得しやすいかもしれません。(笑)

テレワークが出来る環境や社内での働きかけが可能であれば、そこから始めてみては?と思います。

テレワークを活用しUターンしてきましたが、自分の子供を含め地域の子供達が大人になったとき、場所を選ばず働けるための教育やきっかけ作りにより、ここ丹後も子供達の選択肢の1つになるのではと思い、高校生に社会人講師として長期的に映像制作のサポート・指導をしています。指導する中で、自主的に取組み成長していく姿は嬉しく感じました。

東京では高校へどのように打診すればいいのかわかりませんでしたが、丹後では人との距離が近いので、誰かに相談すればやりたいことが実現しやすい環境だと思います。

“とっておきの1枚”

丹後は自然が近いので家族で楽しんでいます

春はお弁当をもって花見(独占できます!)夏は仕事終わりに夕方から海水浴(日差しが弱くなるので子連れにはちょうどいいです)秋は紅葉狩りやフルーツ(丹後は美味しいフルーツが多い!)冬にはスキー場や自宅周辺で雪遊び。と家族で楽しんでいます。 どこも移動時間が短いので気軽に遊びにいけます。 子供の自然体験という建前の釣りやアウトドアも、もっとやりたいです(笑)

撮影場所:大宮売神社(大宮町)、シェアオフィス(網野町)