丹後人図鑑

Interviews

『 持続可能な社会を楽しみながらつくっていく 』

一般社団法人Tuchica 代表

岡村 芳広 さんYoshihiro Okamura

Iターン 丹後人歴:2015年〜

大阪生まれ札幌・亀岡育ち。
網野町浅茂川のみんなが集まれるシェアオフィス『アサモノヤカタ』のオーナー。
子供たちへの英語のレッスンや読み聞かせ、プログラミング教室にドローンや動画撮影も得意。
面白いことが大好きで新しいもの好きな岡村さんは、
いつ会いに行っても目からウロコな情報を教えてくれます!

何が起こっても生きられる場所への移住。

移住を考えはじめたのは2012年、当時シンガポールで海運業界にいたのですが、
リーマンショック後に周りにいる人たちの人生が狂い始めているのを目の当たりにして、
将来的には、自分がもともとやりたかった農業や教育分野の仕事をしたいと考えるようになりました。
何が起こっても生きられる世界というか、自給自足的に生活しながらやりたいことができる環境を探していました。

2015年に子供ができたことをきっかけに、
日本に戻り自分がやりたかったことをやりたいと妻に相談しました。
上司と立ち上げた会社も軌道に乗りはじめたので、自分がここで会社を離れても大丈夫だという感覚もあったので、 移住を決めました。

移住先に丹後を選んだのは、やっぱり海が好きなので豊かな海・山・里があるということや、何より大学時代にキャンプやツーリングで毎年丹後に遊びに来ていたということが大きかったですね。

農業を通して持続可能な社会をつくりたい。

丹後に来てからは、京都府の丹後農業実践型学舎で農業研修を2年間受けていました。
僕は、「農業をしない農家、あたらしい兼業のあり方」、
ロボットを使った農業や、外国人労働派遣の仕組みを使った農業など
あたらしい持続可能な農業がしたいと考えています。
農業をひとつの手段として、持続可能な社会をつくりたいといったところですね。

人生はRPG!の気持ちで楽しんで学ぶ。

もうひとつのやりたいこととして、教育があります。僕自身も教育に救われた部分があるので。
「人生はRPGだ」と昔から思っているのですが、そういう視点で考えると、
がんばることは自分の人生を面白くする要素なんだとみんなに思ってもらいたい。
レベルアップだとかスキルアップや、仲間と協力したり、嫌な敵が出てきて倒したり仲間にしたり…
リセットだけは押せませんが笑、すべてRPGに通ずると思うんです。
自分もそう考えて人生を楽しんでいるし、そういう考え方・生き方って楽しいよと教育のひとつとして伝えていきたいですね。

例えば英語を習うことだって人生を楽しくするためのスキルやツールだし、戦っていくための武器にもなる。
これからの時代プログラミングもそうなので、子供たちにプログラミングや英語を教えたりして、少しでも可能性を広げられるような環境を作ったりしています。
僕のRPGの勝手な設定ですが笑、10年後20年後に、自分の子供を含めた子供たちと地域で会社をつくりたいということをモチベーションに、そのための環境を準備しているといったところですね。

いまは田舎でもどこにいても教育を受けられる環境が整っているので、
あとは自分たちがいかにそういう情報を知って使いこなせるかになってくると思うんです。
丹後で、自分たちで仕事を生み出して、場所に縛られずにどこでも働けたり学べたりできる環境を作って、そういう大人の背中を子供たちに見せていきたいです。

子供たちのスイッチの入る瞬間が大好物。

休日は家族と過ごしたり子供と一緒に勉強したり、イベントに遊びに行ったりしています。
いつも「勉強って楽しいねー」って言っているのですが、
息子(4)には「僕も昔は勉強嫌いだったけど、今は好きだね〜!」と言われました。笑
子供たちが勉強で伸びる瞬間というか、目の輝く瞬間を見つけるが、いま一番楽しいですね。強制ではなくて、半歩先に仕掛けた仕掛けに自ら乗ってきてくれたりするのが嬉しいです。

いま保育所などで定期的に行っている英語の本の読み聞かせや、子供向けプログラミングのワークショップなどでもそうですが、子供たちのスイッチの入る瞬間というのが必ずあって、そこを引き出すようにやりとりをするのがすごく面白いんです。

情報の交差点としての場所づくり。

いま借りている浅茂川のシェアオフィスはみんなが集まれる場所になっていて、
シェアオフィスを作った理由も、僕自身が色々な人に会うのが楽しいので、
情報の交差点というか、色々な人が集まって情報やアイデアをシェアしたりできる場所を作ろうと思ったからです。
この場所ができたことによって、人が人を連れてきてくれたりして、老若男女問わず、Uターン・Iターン・地元人・都会人が垣根を超えて交流できる、いい波が広がっていると感じています。

丹後に移住を希望する人で、一緒に人生をRPGとして楽しんでいる人や、まちづくりをしたい人、自分のやりたいことに挑戦する人がいれば、このまちはもっともっと良くなると思うし、僕も力になれるんじゃないかなと思うので、ぜひ一度浅茂川に来てください!

“とっておきの1枚”

自然の息吹を感じ、波の音が聞こえる暮らし

八丁浜シーサイドパーク。自宅から徒歩3分の場所にあり、移住を決意した思い出の場所です。サッカーやサーフィンを楽しむ人、子連れの家族にも人気の場所で、子ども達が笑顔ではしゃぎながら走り回っている姿を見ると、ここに移住してきて本当に良かったなと、しみじみ思います。 丹後の魅力は海、山、川、里が揃っていること。これからも家族と一緒に丹後の暮らしを楽しんでいきたいですね!

撮影場所:八丁浜(網野町)、網野みなみ保育所(網野町)